「虫のしらせ」“オオクワ自慢”
黒いダイヤ 通称“オオクワ”
１年前から待ち続けた大物が棲む山へ。
動くタイミングはピンポイント。
臆病で高級虫。
子供の頃は“オオクワ”捕獲が夢でした。
車はベンツ
ペットは“オオクワ”
そんなバブル期もありました。
飼育ものの“オオクワ”は
バブル期の10分の１くらいまで価値が下がります。
天然の“オオクワ”は価値が下がっていません。
飼育ものとは逆で
価値は大きく上がっているでしょう。
蒸し暑い夜の雑木林は、
真っ暗闇ではありますが、
生命力に溢れた
植物の香りで満ちていました。
何度も足を運んだクヌギの大木。
その樹には
特別な虫が棲んでいました。
虫に興味がない人でも知っている
それが
“幻のオオクワガタ”です。
山が呼ぶ
“オオクワ”が呼んでいる
社会人になって
暫く昆虫採集からは離れて
日々の仕事に
追い回されていました。
そんな頃
時々、見る夢では
“幻のオオクワ”を簡単に捕まえていました。
そんな楽しい夢でしたが
1度や2度ではありませんでした。
10回くらいだったでしょうか…
”幻のオオクワ”を捕まえていました。
夢でもオオクワ捕獲は
大したものだと自我自賛していました。
30歳を過ぎたころ
私は覚醒したのです。
昆虫採集を再開させたのです。
捕獲というより
自慢採集でしょうか。
大物クワガタを見つけたら
写真を撮って
友人知人に自するのです。
大人の虫撮りスタートです！
（後 よるねこ山修行）
